nonfiction:「難病告知:患者と医師 1年の対話」(NHKスペシャル)

ALS(筋委縮性側索硬化症)という病気を,仕事の関係で少し知ることになったということもあり,視聴.

本編には,2人のALS患者に治療・延命等の方法を説明する医師との会話が映されていた.途中,観ていなかった部分もあるが,患者の1人は人工呼吸により寝たきりになり介護する家族を疲弊させたくないと狼狽し,もう1人の患者は人工呼吸をつけて周りに迷惑をかけてまで長生きするつもりなどない,と明確な意思表示をする.どちらの患者の家族にとっても「一日でも長生きしてほしい」というのが一番の願いではあるのだが,医師は,とにかく患者自らに判断してもらうための情報を提供し,治療方法を押し付けない.家族の思いにも簡単に与しない.

タフな仕事を要求されるよなぁ….

こうした神経難病は,オレはがんよりつらいと思う.語弊を恐れず言い切ってしまえば,不治の病だからだ.死ぬ,その日がいつ来るかは誰にも分からないが確実に,しかもある速度をもって身体機能を徐々に奪われながら亡くなってしまうのだから.

月並みながら,QOD(Quality of Death)って一体なんなのだろう,と考えずにはいられない.たぶん,福祉職として今後仕事をしていく上で,ずーっと考えていかなければならないことだろうと思う.