「誠意って,何かね…」(『北の国から'92巣立ち』菅原文太のセリフから)

昨日は,私の上司の送別会.
今月末をもって派遣期間が終了し,道本庁へ帰られる.
この方には,仕事のやり方から多重債務解消対策(爆)まで,公私ともに本当にお世話になった.抑うつ状態で,ほとんど仕事が手につかず,しばらく病気休暇で半日勤務だった状態の頃から2年間,この上司の厳しい指導の下で,少しづつ行政事務屋の仕事の方法を教えてもらい,おかげで最近は「二日酔いでも遅れず仕事に行く(爆)」までに回復させていただいた.また,私に途中「躁転」の時期があったので,この間はかなりご面倒をおかけしたと思う.
オレだけではなく,課長以下全ての職員がお世話になった(はずである).なにせ,これまでのうちのまちの保健福祉行政は,道に言わせると「管内最低の福祉後退地域」という評価だったのが「かなりマシ」くらいにまでに転換したのだから.到底のことでは感謝などしきれないくらいの恩義がある
なのに,だ.
最初に「送別会をいつにするか」で出た最初の案が「18日」.「ありがとうございました」とか言葉もらって半月も仕事をさせるのか?これについては,送られる当の上司からも「ちょっとそれはつらいです」という話もあり,撤回された.
で,幹事は「お前が一番世話になったんだから」とオレが指名された.それはいいとして,指名した職員も「手伝うから」という話だったのに,結局ノータッチ.結局,オレと主幹が担当.
さらに,送別会の中で記念品贈呈する話を裏で進行させていたのに,うちのダメ主査1号が送られる本人のいる場でネタバラシ.
2次会のセットについては「この会費設定では予算組めないのでやりません」と主幹が本人に伝えたり,「会計やる」と言ったダメ主査1号はスタート直前まで来なかったり,いざ会が始まれば「参加する」と言っていたヤツ(ダメ主査2号)が遅刻したり.
しまいには送られる本人が「2次会をセットしないのを不服に思っている」と変な噂(はっきり言えばデマ)が流れ,オレと有志でセットした2次会にどう考えても行きたそうにないダメ主査1号ほか有象無象を課長が送り込む始末.
「最低」の一言.
つまりは,全然「送別する」気持ちなんか,他の職員にはないのだ.実際,会の趣旨なんて関係なく「飲み会」という気分の人が圧倒的多数.
「お前が一番世話になってるから」とみな言うが,じゃあオレにだって言わせてほしい.一番世話になっているからこそ,会ではフリーにさせて欲しかった.普段から一緒に飲んで,いろいろな話をしているけど,少しフォーマルな席で改めて感謝の気持ちを伝えさせて欲しかった.
もっと言えば,自分たちでは更生させられなかったオレを追っ付けたのは,他ならないあんたたちじゃないのか.オレの上司に最も恩義を感じなければならないのは,あんたたちじゃないのか.
幹事としての不手際の全ての責任はオレにある.しかし,送られるオレの上司を最後の最後に不愉快にさせたのは,「ありがとう」という気持ちのない職員一同だと思う.
大体,「うちの職員の能力ではできない仕事が山積しているのでぜひ」と道から職員派遣を依頼した町長ですら,自分たち三役がセットした派遣職員の送別会を開始1時間で「別の用があるから」と退席したとのこと.この会には,他にも国からの派遣が終了する20代の職員がいたのだが,主催者の三役全員が開始1時間半で全員いなくなってしまって仕方なく散会したあと,帰り道でその彼は「僕,国に帰ったら係長になるんですよ.はっきり言ってナメてますね」ともらしたという.上級官庁のあちこちを敵に回してなんの得があるんだろうか.というか,そんな難しいことじゃない.どういう気持ちがあっての「送別会」で,その気持ちをどのように形・ことば・態度にするかだと思う.
今朝は今朝で,課長が「昨日は不愉快な気持ちにさせてしまい申し訳ない」から始まってぐだぐだ言い訳がましいことをオレの上司に話していた.そのおかげでオレの上司はもう一人の幹事だった主幹その他有象無象に「昨日の送別会で不愉快になんてなってません」と弁解して回るハメになっていた.
なんかそうしたことの全てが自分のせいのような気がして,気が狂いそうになったから昼から休んだ(爆).「申し訳ない」という気分でいっぱいでもあるし,新年度に着任する別の道職員の方に累が及ばないかもものすごく不安.正直言って,圧倒的多数のバカ・非常識たちをオレみたいなペーペーの立場で折伏なんかできないし,一方でその非常識体制が自分の帰属集団であるという自分が怖い.
頭ごなしに「道では」「国では」みたいな言われ方されても「一寸の虫にも五分の魂」のような気持ちはあるし,もちろん自分だって「うちのまち流」のやり方を全面的に肯定するわけではない.少しでもいい仕事ができるように,と思う.違う組織の人を入れることで自分たちの仕事のやり方を向上させるのが人事交流のそもそも論ではないのだろうか.ところが,この非常識体制では,交流職員=できる職員で3人工くらいの仕事を押し付けて,期間が済んだら「ハイさようなら」だ.
最近,自分の立場って「開国を迫られた幕末の役人」のように思えてならない.勝海舟とか.違うか.
(それにしても,日に日にダメなページになってきていると反省しています.世間様に公開する意味がない)