「新・京都迷宮案内」(テレビ朝日系)

 最近はとにかくテレビがつまらないのだが,長年の習慣のため付けっ放しにしている.
 年休取って家にいてテレビを付けていると,昼夜問わずパチンコ屋と保険,青汁をはじめとする健康食品のCMの多いこと.特にパチンコ屋のCMは,CMとしてはたまに面白かったり,タイムリーな他のCMのパクリがあったりして楽しめるものもあるのだが,そもそもそんなにパチンコ屋のCMばかりに溢れかえる状況はいかがなものか.そういう風に考えるのは,私がパチンコだったりスロットだったりに興味がないからなのだろうか?
 朝起きてワイドショーを付けて,森進一と川内康範の「おふくろさん」騒動だの「東国原知事,師匠の北野武と再会!」だのを青汁飲みつつ見ながら,合間のCMで「あっ,今日は6と9の付く日だから『○○感謝デー』だ」と今日の勝負先を決め,その感謝デー開催場所で「出ない,出ない」とか思いつつ自他の紫煙に燻されながら缶コーヒーで昼飯代わり,結局,勝ちも負けもしないトントンでトボトボ帰宅,再びテレビを付け残り玉で引き替えたガムかチョコレートを口にしながら,「最近の保険はいくつになっても入れるんだぁ,掛け捨てじゃないんだぁ,診断書もいらないんだぁ,資料請求してみようかなぁ」という人間育成装置だ,今のテレビは.というか,今の民放は.
 ドラマは殊につまらないのだが,見られるときには確実に見ているのが「新・京都迷宮案内」.橋爪功野際陽子,北村総一郎,小木茂光西田健,そして,毎回変わる渋いゲスト・キャスト.野際陽子は70代,橋爪・北村は60代!番組で彼(女)たちの身のこなしを見ると,ただただ感服せざるを得ない.
 話の内容も,想定している中高年層のノスタルジーやセンチメントをくすぐるものが多いのが私好み.今回は1読まれなかったラブレター(実際にはひな祭りの日に行われたフォークソング・コンサートのチケット)をめぐる,高利貸しの女性のプレイバック・1970年.よかった(相変わらずダメな感想).
 この番組も来週が最終回.早く「三匹が斬る!」みたいに「新・新〜」とか「続・〜」とか「ニュー!・〜」とかの続編を希望.