所変われば…男子・下半身編

 まずはこちらからご一読を.
「失われた包皮を求めて:米国男性の悩み」(http://wiredvision.jp/news/200708/2007082421.html
 ニッポンの男子は,たいてい「包茎であること」の方が悩みだろうと思う.週刊誌で,とっくりセーターを着た男子がそのハイネックを目の下まで引き上げている,という隠喩で宣伝する泌尿器科の広告を目にすることが多いように.
 それを,彼の地ではプルーストの小説のタイトルのごとき行為をしているというのは….
 もっとも,Wikipedia(あんまりダイレクトに引用するのもアレだが手近だったので)によれば

(略)
米国では宗教との関連ではなく、衛生上の理由および子供の自慰行為を防ぐ目的などの名目で19世紀末から包皮切除が行われるようになり、特に第二次世界大戦後、病気(性病、陰茎ガンなど)の予防に効果があるとされ、普及するようになった。また、医療従事者に割礼を行う宗教の信徒が多く、包皮切除に対する違和感が低かったため、という指摘もある。
1990年代までは生まれた男児のほぼ全数が出生直後に包皮切除手術を受けていた。アメリカの病院で出産した日本人の男児が包皮切除をすすめられることも多かった。しかし衛生上の必要性は薄いことが示されるようになり、手術自体も新生児にとってハイリスクかつ非人道的との意見が強まって、1998年に小児科学会から包皮切除を推奨しないガイドラインが提出された。これを受け、21世紀に入ってからは包皮切除を受ける男児は全米で約6割に減少している。
また、「身体の統一性」および「自己の決定権」という意識から、生まれたときに勝手に行われた包皮切除を嫌い、包皮の復元手術を行い「ナチュラル・ペニス」にしようとする人も少なくない。(後略)
http://ja.wikipedia.org/wiki/割礼

 まぁ,それが宗教上の理由からであろうが,衛生的な観点からであろうが,「自己決定」という言葉を出されると,ことはそう簡単でなくなるような気もする.
 そういえば以前,なにかの対談本で,ビートたけしだったか田中小実昌だったかが「男の自慰は「皮遊び」である」なんてことを言ってたのを思い出した.
 包皮に関することも「社会的構築物」ということなのかなぁ.