秋の味覚祭・その1

 本州(道民はいまだに「内地」と呼ぶが)はまだまだ「残暑厳しい」ところもあるようだが,こちらはすっかり秋だ.朝は「ストーブ焚こうかな」と思う日も出てきている.
 さて,この夏は「薬の副作用による肝機能障害」「夏かぜ」に加え,「胃痛+過換気連発」という最悪の状態で,ある意味「何も言えなくて…夏」だった.胃痛の方は,先日,胃カメラを初体験して「ただの胃炎」ということに落ち着いた.人間ドックでも「慢性胃炎」との診断を受けていたので,それほど取り乱すこともなかった.ただ,医者に「十二指腸潰瘍の痕もありましたね」と言われたときにはちょっとショックだった….カメラが体内潜行中は,あたしは麻酔で完全に寝てしまっていたので全然記憶がなく,その痕跡を見ることができなかったし,なにより「いつ,やってたんだ?」という疑問が今もある.
 そんな体調不良を克服すべく,というわけでもないのだが,先月末から1日の摂取カロリー量を「まばらに」記録している.最近話題の岡田斗司夫の「レコーディング・ダイエット」である.もろパクリというか実践である.
 しかし,なかなか目標摂取量の範囲内に収まらない.あたしの場合,いわゆるBMIとかでいうと現在の体重でも標準の範囲内なのだが,腕などの必要な部分に筋肉がない(フツーの女子より腕が細かったりする)分,主として腹に内臓脂肪としてウェイトがかかっているのだ.以前は,服用していた薬の副作用で食欲亢進していたこともあるのだが,ここ1年は,ただただ何でも「今食べておかないとまずいのでは…」という強迫観念に突き動かされて食べている,という感じ.かてて加えて晩酌もし,夜食べる時間が極端に遅いときもあり,さらにはろくに運動もしないもんだから「お腹ぽっこりメタボくん」なのだ.
 過剰な「お肉」は太もも付け根あたりにも付いていて,夏場はなんというか,蒸れたり汗まみれになったりという感じできわめて不快だった.職場の後輩曰く「『髀肉の嘆』ですね…」て,そんなに働いてた時代もないんだけど….
 一旦くせになった食欲はなかなか治せない.そこに,秋という,誰もが「食欲の」と冠する季節が巡ってきたのである.
 あたしの住んでるまちは,いわゆる中山間地域なので,魚と言えば川魚くらいしかないのだが,あたし自身は嫌いではないものの,そうそうニジマスやらヤマベやらをあまり食べない.そもそも釣りに行ってないし最近.しかし,親父は海へ,親父の友人は川へ出かけ,それぞれ鮭(こちらでは「アキアジ」というのがフツーなのだが),ヤマベを釣ってきている.だから,イクラもヤマベの天ぷらもすでに賞味済みなんである.今年は,鮭の釣果が好調らしく,イクラは親父に「とりあえず持って行け」と預けられたんで,あと4食分くらいは食べられそうだ(尿酸値を高めるプリン体たっぷりなので,体と相談だが).ちなみに,鮭を焼いて食べるなら絶対にオスのカマの部分がうまい!
 魚はそんな感じだが,うちのまちの野菜もいい味なのである.
 まちの障害者計画に基づいて開設された障害者のためのサロンで,今年,石窯を作った.そこで,運営を委託している法人から「石窯の披露とサロンの利用者たちで作った野菜を食べに来てください」と案内があったので行ってきた.

石窯もなかなか立派なつくり.
 このサロンは現在,障害者自立支援法に基づく「地域活動支援センター」として活動しているのだが,ここでつくったなす・枝豆・たまねぎ・トマト・とうきび(とうもろこし,の方がとおりがいいのかな?)・メロン!等の野菜が振る舞われた.また,石窯では鶏肉をハーブで風味付けしてローストしたものや,めいめいがピザを作り,楽しみながら食べた.

ピザや鶏肉はこんな感じ.石窯の火力は強くてすぐに火が通っていた.
 野菜は,どれもすごく甘みがあって,ふだんろくに野菜を食べないあたしが喜んで食べていた.特に好きでもないメロンも,糖度が高くて,とても素人が作ったようには感じられないうまさだった(もっとも,苗は富良野の山部あたりで仕入れてくるのだろうが).
 まぁ,これでは体重は減らないと思われる.