雑誌遍歴:中学生くらいから

 先日のid:h2so4:20071207で思い出したのだが,かつての『SPA!』の「バカはサイレンで泣く」では年末必ず「妄想!紅白歌合戦」のようなのをやっていたような気がする.出場歌手が,ヘアヌード誌に成り下がる前の音楽情報誌としての『宝島』に取り上げられるようなアーティスト(時代的にはインディーズ系バンド)が多数エントリーされてて,なぜか必ず日出郎氏もエントリーされていた記憶あり(どっちの組だったか忘れた).今もやってるんだろうか?なにせ,『SPA!』自体が徐々に右傾化著しくなって,内容も「ヤンエグ(死語)」臭がきつくなって読むのを止めたので….
 私撰「妄想!紅白歌合戦」をやってみようかと一瞬考えたがめんどくさいので止めて,代わりに備忘のために雑誌遍歴のメモを.
 そもそも雑誌に目を通すようになったのは小学生,中学年くらいだったような気がする.父親が子どもの手の届かないようにと高さのある洋服ダンスの一番上に隠してあった『週刊ポスト』『週刊現代』を,家人のいない隙を狙って下におろしては,ヌードグラビアやエロ系の記事ばかり見たり読んだりしたような気がする.そのせいか,団鬼六原作のピンク映画の主演女優だった高倉美貴,なんていう名前はおぼろげながらヌードのイメージと共に記憶がある.
 基本,エロ目線で雑誌を読んでいたわけで,そこは今も変わらないような気がする.昔ほどがっつかなくなっただけで.
 上に書いたエピソードは,当時は「ばれると恥ずかしい」というような感情だったけれども,それが「背徳感を共有できる仲間がいる!」と感じられたのが小学校高学年の時に回し読みした『THE SUGAR』だった.この雑誌,基本的にはアイドル情報誌なのだが,挿絵に『うろつき童子』等でおなじみの前田俊夫を配し,明らかに編集部で創作した「投稿・性体験談」ありーの,裸もありーの,で読んでいるヤツら全員,恥ずかしさを笑いでごまかすという感じだった.
 そのうち『THE SUGER』に代表されるようなA5判・アイドルとエロと投稿雑誌を求めて,中学生になったぼく(いつもの「あたし」よりはそういう気分だ)は,なるべく知り合いとの出会いのない遠くの本屋へ自転車を走らせる日々を過ごしたのだった.
 以下,おおよその記憶を手がかりに,比較的定期購読していたものをクロニクル風に記していくと,

bold;">中学生〜高校生:『アクションカメラ』:けっこう和久井映見がグラビアで出ていたような気がする/『投稿写真』:A5判系.あまり記憶はないがエロベース/『スーパー写真塾』:あまり買ってなかったけど,『投稿写真』よりはエロ度高かったような気がする/『Don't!』:『THE SUGAR』の対抗馬みたいな感じ.アイドル誌のようでいて裸もあり,だったような/『宝島』:「VOW!」が連載されていたからとか,今も好きな書き手(山崎浩一とかみうらじゅんとか故・中島らもとか)が執筆していたから.友人に教えてもらい聞き始めた「ナゴムレコード」系含むインディーズの情報が多く載ってたから,というのもある.

 しかし,なんと言ってもきっちり定期購読していたのは『GORO』.あの頃の宮沢りえは本当にかわいかった!今の彼女もいいが.グラビアで出てたコはほかに田島都とか…あぁ忘れた(酒飲んでるんで).浅田彰が短い期間だったが「メタジャーナリズム宣言」だったかな,そういうタイトルの時評を寄稿していてそれを読むのも楽しみだった.高校に入ってこの『GORO』をクラスメートから「エロ本」呼ばわりされたときは「全然こんなのエロ本じゃない!」と強く反論した記憶がある.今も実家に最終号がある.

bold;">高校生:『SAPIO』:これも『GORO』同様,浅田彰追っかけのように読んでいたような.落合信彦コラムにもしっかり目を通しつつ/『ビデオボーイ』:これはもしかすると中学生の頃か?「宇宙少女」と呼ばれた宇宙企画のAV女優を多く取り上げていた.小野由美とか小森愛とかかわいかったなぁ….あちしはもっぱら「本派」だったので彼女たちの作品は一切観たこと無いのだけれど/『Dr.ピカソ』:『宝島』が明らかに路線変更するなら対抗でこれ読むぞ!ということで.でも,すぐに飽きた/『ビッグコミックスピリッツ』:「ツルモク独身寮」とか「あさってDANCE」とか読みたさに.山本直樹は今でも『Red』含め単行本化されたものは読んでいる.

 この頃から『SPA!』『BOMB』『MOMOKO』も同時並行で読んでいたように思う.『BOMB』は,中山忍目当てで買っていた.中山なら美穂より忍!今もたまに2時間ドラマで見かけると「いいよなぁ…」って思う.『SPA!』はラストページ近くのフリーのライターさんたちで作ってる企画モノの記事がよくて定期購読していた(就職後2年くらいまで続く).『MOMOKO』も最終号あり.徐々にはだかはマイナーなモノに求めるようになっていった時期.『平凡パンチ』廃刊後リニューアルで登場した『ザウルス』には期待して買っていたのにこれまたすぐつぶれちゃって,さみしい思いしたこともあったような….

bold;">大学生:『アップトゥボーイ』:これは『BOMB』同様のアイドル情報誌.ただし判型が大きめ.広末涼子が売り出しの頃で,彼女の情報を追うべく,ついでにその他のアイドルたちの動向も知るようになる/『ペンギンクラブ』:これはエロ漫画誌.なぜかよく買っていた/『ビッグコミックオリジナル』:スピリッツよりもう少し渋めのものを読みたくなってきたのだと思う.西岸良平とか水島新司あぶさん」とかジョージ秋山浮浪雲』とか.
bold;">就職後:『Feel Young』『Young YOU』などのレディコミ:少年向けのマンガに飽きていて,かつ,エロはそんなにいらない,という気分だった/『思想』『現代思想』:両方とももう止めたいと思いつつ,たまに面白い特集があるので止められない./『週刊ヤングサンデー』:現在も購読中.中途半端な終わらせ方で連載終了させるのはもうやめてほしい.前に紹介したかもしれないが浅野いにおはイイ!

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)

 最近,年齢を感じるのは『週刊大衆』『週刊実話』がやたらとツボだということ.列車での出張の時には必ず買うし,行きつけのそば屋でも必ず読むし,未開封なら袋とじページはテレカできれいに開くし(爆
 かつて雑誌編集者を志していた者としては,(男性向け)雑誌の基本は「性」を含めたいかがわしさだなぁとつくづく思う.偽装だろうが虚構だろうが,読んで面白けりゃいいのだ!と思う,