読了

 例によって「エロ」「マンガ」だらけなのだが….

爆笑問題のニッポンの教養 人間は考える腸である 腸管免疫学

爆笑問題のニッポンの教養 人間は考える腸である 腸管免疫学

 過敏性腸症候群のあたしとしては,「腸は第二の脳」と言われると合点がいく.そうすると,本書でも適度に摂取することをすすめるビフィズス菌等はある種の「向精神薬」みたいなものなのか.
問題は、躁なんです   正常と異常のあいだ (光文社新書)

問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ (光文社新書)

 「こころの風邪」といわれるうつへの世間の認識は,以前に比べれば高まっているように思えるが,本書のタイトルのとおり,躁の方がよっぽど苦しいのにも関わらず,あまり理解されていないのはたしかだと思う.
 もっとも,躁状態が死ぬまで続けば,それはそれで著者が言う「低俗な人」という評価に世間が落ち着くだけのことで,特に当人は苦しむこともないのだろう.しかし,抑うつを薬物治療している途中で緩解状態から軽い躁に入ってしまうようなことはわりとめずらしくないのに,意外と周囲は,うつ状態とのギャップだけを受け止めて「元気になりすぎるのもほどほどにしろよ!」と怒りを当人にぶつける,といった「躁」の見立てができていないことの方が多いように思われる.経験者はそう語ってみたいところ.
 実際のところ,躁の本人は「こんな衝動的な行動ばっかりしてて,あとで大変なことになるかもしれない」と思いつつも,そこで無謀な行動から引き返せず,焦燥感を抱えながら低俗で塗り固めたカタストロフに向けて突き進んで行く,そういう感じなんだが.
被差別の食卓 (新潮新書)

被差別の食卓 (新潮新書)

 著者は,あたしと同い年なのだが,被差別民のソウル・フード探訪を時に年齢不相応な壮年を感じる文体,時に年齢層の30代男子を感じる文体で書き連ねていて,読んでいて「ほんとに一人で書いてるのかな,これ?」と訝しくも思った.しかし,テーマはあたしにとって個人的に実に興味深いもので,大変ためになった一冊.
 自分ではまだ食べたことがないのだが,「あぶらかす」と呼ばれる牛の腸の油揚げが,いわゆる被差別部落の中で成立した食品だったことは初めて知った.北海道,少なくともあたしの周りでは,そもそも牛を食べること自体があまりない(「肉」=「豚肉」が一般的だと思われる).で,よく考えてみると,いわゆるブランド和牛は圧倒的に関ヶ原以西の方に多いように思われ,もともと西日本では牛肉を食べる文化があったのだろうと勝手に思う.だからこそ,精肉以外の部分の調理法も自ずと発展していったのだろうと思われる.
 余談だが,あたしは今年の正月,あたしのまちの肉牛やさんが育てたA4とかいうグレードの霜降り肉をすき焼きで食べたのだが,食べ慣れてないせいか「くどい」という印象しかなかった.学生時代に内定者懇親会で行った松阪牛を食べさせる店でも,やれすき焼きだオイル焼きだしゃぶしゃぶだ…と出されたものを口にしたが「こういうのがおいしい牛肉というんですかぁ…勉強になります」くらいの感想しか持てなかったことを思い出す.牛肉食への味覚も,歴史的に構築されたものなのではないかと思われる(根拠レス).
監督不行届 (Feelコミックス)

監督不行届 (Feelコミックス)

 ほのぼのしてて,いいなぁ.
昭和性風俗史 エロ写真 (コスミック秘蔵文庫)

昭和性風俗史 エロ写真 (コスミック秘蔵文庫)

 なんか,同じ写真の使い回しが多く,並べ方もクロニックになってないし,中途半端.また,本文も時代が行きつ戻りつの記述になっていて読みにくい.世相についての内容が多くて,あまりエロ写真そのものと関係ないところも多し.
ディエンビエンフー 1 (IKKI COMICS)

ディエンビエンフー 1 (IKKI COMICS)

ディエンビエンフー 2 (IKKI COMICS)
 以前,札幌出張の際に訪れた紀伊國屋書店に平積みになっていたのを思い出し,買って読んでみた.
 タイトルどおり,ベトナム───ベトナム戦争を素材にしたマンガ.西島大介の絵とストーリーがマッチしないような気が,と読む前から思っていたがそうでもなかった.ただ,あまりストーリーそのものが2巻までの間にそれほど展開していないので,今のところ感想を述べることができない.
最短で結果が出る超仕事術 (講談社BIZ)

最短で結果が出る超仕事術 (講談社BIZ)

 読んでいて激しい胃痛に襲われ,憂鬱になった.いや,書かれていることは真っ当も真っ当.いかに自分が真っ当な仕事ぶりから外れて現在に至っているのかを思い知らされ,暗澹たる気分になった.
ぎりぎり合格への論文マニュアル (平凡社新書)

ぎりぎり合格への論文マニュアル (平凡社新書)

 で,以前も読んだこの本を一気読み.あたしも,著者同様,論文でこけている人間(次元はえらく違うと思うが)なので,同士的連帯感が沸く.
 この本,及第点の論文を書き上げる手順と技術を伝えることで良書であることもさることながら,「あの固苦しい言い回しは実はこういう心情を表現している」という論文の鋭い読み方マニュアルにもなっているところが秀逸.特に後半の1/4は,爆笑に次ぐ爆笑のうちに論文的な婉曲表現の仕方とその含意の両方を学べること請け合いなので,ぜひ卒論にこれから取り組む大学新4年生はご一読されたい.
 ところで,ここしばらく,あたしは自分の書く文章の冗長さ(一文が長い),逆接語・譲歩表現の連発,読点の打ち方の稚拙さにすごく悩んでいる.これらはすべて,本書でよろしくない表現技法とされているものである.意識はしているのだが,なかなか改善されないものである.