6月の読書メーター

 相変わらずマンガ多し.あと,お勉強系ビジネス書整理月間みたいな月でもあった.読了がすくねーけど….
 中公新書が2000点突破,ということでここのところの新刊はどれもこれも手を出してみたいのだが読書がなかなか進まず….天野郁夫『大学の誕生(上・下)』とか苅谷剛彦『教育と平等』とか(教育社会学づいてるな…)猪木武徳『戦後世界経済史』とか.中公新書は,他社のラインナップに比べるとコストパフォーマンスに優れてるように勝手に思う.
 講談社現代新書も,次の新刊で橋爪大三郎『はじめての言語ゲーム佐々木敦『ニッポンの思想』ほか斎藤環等をぶつけてくるようで,また積読本堆積の予感(爆)

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6月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:4806ページ
読んでた本の数:15冊
積読本の数:4冊
読みたい本の数:8冊

▼読んだ本
アダルトビデオ革命史 (幻冬舎新書 ふ 4-1)アダルトビデオ革命史 (幻冬舎新書 ふ 4-1)
読了日:06月30日 著者:藤木TDC
レッド 3 (イブニングKCDX)レッド 3 (イブニングKCDX)
印旛沼事件・山岳ベース事件への「前奏曲」というべき時期が本巻.組織の半合法部隊も軍に参入し次第に大所帯になっていく一方で,指導部と「兵士」たちとの意識差からくる組織の動揺が始まる.一連の連合赤軍事件を知り山本直樹の作風を知る者とすれば,性的な問題が表面化してくるこの巻でも一切そうした描写がないことが,逆に続刊でどのような展開が待ち受けているのか,一大関心事である.ナンバリングされた登場人物の意味が犠牲となった者の順番だったことに今さら気付く(キャラ相互の無個性感の象徴的表現と思っていた).
読了日:06月30日 著者:山本 直樹
吉田茂と昭和史 (講談社現代新書)吉田茂と昭和史 (講談社現代新書)
先行する(高坂正堯らの)吉田茂研究・評論に通暁していないが,本書で戦前・戦中の外務官僚・外相時代から戦後の長期政権運営期を通じ,一貫して吉田の中に米英との協調──敗戦後であってもそれは「従属」ではない──を通じての日本の繁栄が念頭に置かれていたことが明瞭に分かる.鈴木貫太郎仕込みの「負けっぷりよく」というスタンスで,理想の具現化にあたっては矛盾の抱え込みや妥協も厭わず軽武装・経済復興優先の現代日本の原型を作った大政治家の感を強くした.中村稔や山田風太郎の日記等により同時代人の歴史観との比較があるのが特色.
読了日:06月28日 著者:井上 寿一
歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)
読了日:06月28日 著者:溝口 敦
黒い報告書 2 (BUNCH COMICS)黒い報告書 2 (BUNCH COMICS)
既刊と印象はほぼ変わらず.
読了日:06月28日 著者:
人間失格 1 (BUNCH COMICS)人間失格 1 (BUNCH COMICS)
すでに上げられてるレビューの中身にほぼ同感.太宰の原作をコミックという手法で広げて表現できるのは古屋氏をおいていなかった,と思わせるくらいのすばらしさ.主人公以外の人物が醸し出す屈託のなさが,物語の基調である暗さをいい意味で相対化していて,かえって物語自体の陰影を濃くしているように思う.
読了日:06月28日 著者:古屋 兎丸,太宰 治
黒い報告書 1 (BUNCH COMICS)黒い報告書 1 (BUNCH COMICS)
北海道ケースが2つも.マンガにしちゃうと,淡々と事件が描写されちゃって,なんというか「コク」がなくなっちゃうというか….狂言回しのキャラもいるようないらないような….綺麗に仕上がってて,古いが「ウィークエンダー」的ないかがわしさが飛んじゃってるように思う.あがた有為あたりの画風がマッチしそう.
読了日:06月22日 著者:
銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)
読了日:06月16日 著者:ジョージ秋山
銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)
読了日:06月16日 著者:ジョージ秋山
ファシリテーション入門 (日経文庫)ファシリテーション入門 (日経文庫)
読了日:06月16日 著者:堀 公俊
線路を楽しむ鉄道学 (講談社現代新書 1995)線路を楽しむ鉄道学 (講談社現代新書 1995)
読了日:06月15日 著者:今尾 恵介
会社を戦略通りに運営する バランススコアカードの使い方がよくわかる本会社を戦略通りに運営する バランススコアカードの使い方がよくわかる本
以前に思いつきで買ってしまった死蔵品を思いつきで蔵出し.なんとなくではあるけれども,この整理法というか目標管理法の思想はおぼろげに見えた気がする.自治体での導入事例もあり,国の方が事業のアウトカム指標と交付金補助金の支出を強くリンクさせている昨今,事業単位でも活用してみるのもありかと思う(もっとも,結果指標による財政支出管理って,「やってもらいたい事業には多くお金を配分」「やれないところにはお金あげませんから」という政策執行セクションと財政セクションの同床異夢の結託があるようにも見えるが).
読了日:06月15日 著者:松山 真之助
年収が10倍アップする!フィッシュボーンノート術年収が10倍アップする!フィッシュボーンノート術
立ち読み.フィッシュボーンダイアグラムをマインドマップのように使って「年収10倍アップ!」らしい.「特性要因図」の原義からして,お勉強用にフィッシュボーンダイアグラムを使うなら,図示可能な特性と要因の規模選択がキモなのだなと思う.今,歴史のお勉強をしているので,時系列も表現できるものとしては使えるかも.例えば「中国古代史の終焉」がゴールなら「土地政策」「税制」「官僚制」等を要因として…など.テーマ史の整理にいいか.勤め先でコレをつくってブレスト,とかはちょっと遠慮したいが(爆
読了日:06月14日 著者:駒井伸俊
仁義なき戦い―美能幸三の手記より (死闘篇) (角川文庫 (4394))仁義なき戦い―美能幸三の手記より (死闘篇) (角川文庫 (4394))
再読.深作欣二監督の映画五部作では,美能幸三をモデルにした菅原文太をはじめとしたそれぞれの組の若い衆たちがスポットライトを浴びている.本書でももちろん彼らの抗争にも紙幅が割かれているが,彼らの上に君臨する組長の老獪かつ狡猾な組経営──構成員を同輩集団の中で常に疑心暗鬼の状態に置き,あまつさえ内訌を意図的に生じさせ自身の地位を脅かす有力者を自滅させることで,自らの権力を維持・拡大していく──という,「仁義」という語の関連で言えば全くもって「君子」ではない生きざまが生々しく描かれている.
読了日:06月11日 著者:飯干 晃一
アドルフに告ぐ 4 新装版 (4) (文春文庫 て 9-4)アドルフに告ぐ 4 新装版 (4) (文春文庫 て 9-4)
昔は,メインテーマの一つである「ヒトラーユダヤ人説」を軸にした歴史物として読んでいたが,今回は「峠草平,流転の記録」という風に読んでしまった.銃撃により神経を損傷して左肢麻痺,空襲による弾薬の至近破裂で聴力を失う等々はあるものの,とにかく頑健な男.そこに,弟の彼女でゲシュタポの女,世話になった刑事の一人娘,戦地から帰らぬ男を今も待つ若狭追ヶ浜の女将,そして後に妻となる元独総領事の未亡人….やたらにモテまくり.追ヶ浜の女将,昭和歌謡曲の世界でたまらない.さすが手塚先生,キャラ造形が巧み.
読了日:06月08日 著者:手塚 治虫
アドルフに告ぐ 3 新装版 (3) (文春文庫 て 9-3)アドルフに告ぐ 3 新装版 (3) (文春文庫 て 9-3)
読了日:06月08日 著者:手塚 治虫
アドルフに告ぐ 2 新装版 (2) (文春文庫 て 9-2)アドルフに告ぐ 2 新装版 (2) (文春文庫 て 9-2)
読了日:06月08日 著者:手塚 治虫
アドルフに告ぐ 1 新装版 (1) (文春文庫 て 9-1)アドルフに告ぐ 1 新装版 (1) (文春文庫 て 9-1)
読了日:06月07日 著者:手塚 治虫
楊家将〈下〉 (PHP文庫) (PHP文庫)楊家将〈下〉 (PHP文庫) (PHP文庫)
読了日:06月06日 著者:北方 謙三
楊家将〈上〉 (PHP文庫) (PHP文庫)楊家将〈上〉 (PHP文庫) (PHP文庫)
王欽の,蕭太后視線を感じるたびにめまいを覚える(なのに蕭太后の娘には全く反応しない)という描写に思わず「この変態野郎!!!」と声を出してしまった.楊家の第二世代は,延平以外はまだまだみんな少年,という感じ.ビルドゥングスロマンの趣.
読了日:06月02日 著者:北方 謙三
▼読んでた本
アダルトビデオ革命史 (幻冬舎新書 ふ 4-1)アダルトビデオ革命史 (幻冬舎新書 ふ 4-1)
著者:藤木TDC
歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)
著者:溝口 敦
フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)
著者:遅塚 忠躬
図解雑学 世界の歴史 (図解雑学シリーズ)図解雑学 世界の歴史 (図解雑学シリーズ)
著者:岡田 功
ビジネス数学入門 (日経文庫)ビジネス数学入門 (日経文庫)
著者:芳沢 光雄
中島敦 (ちくま日本文学全集)中島敦 (ちくま日本文学全集)
著者:中島 敦
初級簿記の知識 (日経文庫)初級簿記の知識 (日経文庫)
著者:山浦 久司,大倉 学
銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)
著者:ジョージ秋山
銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)
著者:ジョージ秋山
ファシリテーション入門 (日経文庫)ファシリテーション入門 (日経文庫)
著者:堀 公俊
線路を楽しむ鉄道学 (講談社現代新書 1995)線路を楽しむ鉄道学 (講談社現代新書 1995)
著者:今尾 恵介
物語 ドイツの歴史―ドイツ的とはなにか (中公新書)物語 ドイツの歴史―ドイツ的とはなにか (中公新書)
著者:阿部 謹也
諸子百家―儒家・墨家・道家・法家・兵家 (中公新書)諸子百家―儒家・墨家・道家・法家・兵家 (中公新書)
著者:湯浅 邦弘
仁義なき戦い―美能幸三の手記より (決戦篇) (角川文庫 (4395))仁義なき戦い―美能幸三の手記より (決戦篇) (角川文庫 (4395))
著者:飯干 晃一
東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編 (文春文庫)東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編 (文春文庫)
著者:菊地 成孔,大谷 能生
積読
社会的な身体~振る舞い・運動・お笑い・ゲーム社会的な身体~振る舞い・運動・お笑い・ゲーム
著者:荻上 チキ
思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ (NHKブックス別巻)思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ (NHKブックス別巻)
著者:
それは私ですそれは私です
著者:柴田 元幸
東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)
著者:菊地 成孔,大谷 能生
▼読みたい本
アダルトメディア・ランダムノートアダルトメディア・ランダムノート
著者:藤木 TDC
銀むつクライシス―「カネを生む魚」の乱獲と壊れゆく海銀むつクライシス―「カネを生む魚」の乱獲と壊れゆく海
著者:G.ブルース・ネクト
精子宮:鳥羽国際秘宝館・SF未来館のすべて精子宮:鳥羽国際秘宝館・SF未来館のすべて
著者:都築 響一
憂鬱と官能を教えた学校憂鬱と官能を教えた学校
著者:菊地 成孔,大谷 能生
血涙〈下〉―新楊家将血涙〈下〉―新楊家将
著者:北方 謙三
血涙〈上〉―新楊家将血涙〈上〉―新楊家将
著者:北方 謙三
大衆音楽史―ジャズ、ロックからヒップ・ホップまで (中公新書 1962)大衆音楽史―ジャズ、ロックからヒップ・ホップまで (中公新書 1962)
著者:森 正人
ゆれるゆれる
著者:西川 美和

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