今日観たもの『太陽を盗んだ男』
樋口尚文『『砂の器』と『日本沈没』』を読んで──というか,かねがねその評判は見聞していたのだが,この年になって初めて観た.どういっていいのか…「最大級の賛辞」ってどんなものなのだろうか,今とっさに思いつかない.
鑑賞メーターの方にも書いたような,難しい主人公をジュリーが演じ切っている.文句なし.また敵役の菅原文太やヒロインの池上季実子(う〜んコケティッシュ!)ほか,他の配役の重厚さもすばらしい.序盤の伊藤雄之助の鬼気迫る演技が見終わったあとも印象深い.
70年代末の日本でしか撮ることのできなかった,そしておそらくはこの監督のほか撮ることのできない傑作じゃないかと思う.
余談だが「東宝配給?東映の間違いじゃないの?」…菅原文太と汐路章が共演しているのが一因だと思われる.