nonfiction:「トラック・列島3万キロ:時間を追う男たち」(NHKスペシャル(http://www.nhk.or.jp/special/index.html))

言いたいことはNNN系の方でコメント済みだが…(http://d.hatena.ne.jp/h2so4/20040627).

信号待ちのわずかな時間を「青信号になったら起こしてください」とハンドルに突っ伏すドライバーとか,「事故だけには気をつけてる.だけどどこで死ぬか分からない…」と語るドライバーとか,間違いなく僕らの快適消費生活を実現させてくれるために,この人たちはまさに身を生命を削って働いている.働かされている,というか.

延着(荷物の目的地への到着時間の遅延)を荷主・元請けは許さない.国は安全のためトラックにリミッターの取り付けの義務付けを行う.これらのコストは物流業者自らが負わねばならない.会社は遊びのない運行計画で,運行速度の管理をしつつ荷物の定時配達をドライバーに強いる.そうせざるをえない.こうしたしわ寄せが全てドライバーにのしかかっていく.「4時間に30分の休憩」というドライバーへの安全配慮基準は事実上無視せざるをえない(ドライバー自身は放棄せざるをえない),そうさせている諸状況をどうしたらいいのか.

前にも書いたが,これはいずれ市場競争による淘汰の形で生き残る物流業者・ドライバーにとっての最適化が実現され,問題が解消されるのだろうか?