奥崎謙三氏が6/26に死去

奥崎謙三氏死去 「ゆきゆきて、神軍」出演
 ニューギニア戦線で生き残り、旧陸軍の上官らの戦争責任を追及したドキュメント映画「ゆきゆきて、神軍」(原一男監督)の主人公として知られる奥崎謙三氏が、16日に神戸市内の病院で死去していたことが26日、分かった。85歳。兵庫県出身。
 第2次大戦中、陸軍工兵隊の一員としてニューギニア戦線に従軍。戦後は神戸市内でバッテリー販売店を経営した。1969年1月の皇居一般参賀昭和天皇に向けてパチンコ玉を撃ち服役したほか、83年に旧陸軍時代の元上官の長男に発砲。殺人未遂罪などで懲役12年の判決を受けた。
 映画「ゆきゆきて、神軍」は、ニューギニアの戦場で終戦直後、日本兵2人が日本軍に銃殺された事件をめぐり、奥崎氏がかつての上官を訪ね、責任を追及する姿を描いた。
共同通信) - 6月26日20時17分更新
Yahoo!Japan
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050626-00000100-kyodo-ent

フォロー遅し…orz
「ゆきゆきて…」観たのは中学生の頃だったか.たしか,友人に借りて,監督の原一男の製作ドキュメント本も読んだ.余談だが,当時は根本敬の『因果鉄道の夜』を読んだりもしていて,子どもながらにただただ「いろんな人間がいる…」とこちらが狂いそうになっていた.今で言う「電波系」の方たちについてのドキュメンタリーだったりルポだったりなのだが,当時はまだそういうラベリングはなかったように思う.
「ゆきゆきて…」撮影途中の発砲事件で刑務所に収監.'97に出所してからは,『SPA!』で中森明夫(最近,『SPA!』読んでないからか名前見かけないなぁ)あたりの企画記事にちょこちょこ出てたように思う.
終戦記念日を過ぎて,戦後60年とポスト・戦後を考えるブームもひと段落したところだろう.あの大東亜戦争には,「ゆきゆきて…」で奥崎がかつての上司に「戦争」を挑むかのように糾弾した歴史の断面もあったことを知るのは,いいことだと思う.ただの狂人の所業,と切り捨てるべきものではない,観念的にぐちゃぐちゃと互いを「ウヨ/サヨ」罵倒するゲームに興じている多くの方々にご覧頂きたい.