近くて遠きは男女の道

昨晩,mixiでモテ系キャリア女子によるヘビー系オタク男子との恋愛日記を読んでいたところ,学生時代の友人から電話が入る.
コイツはたびたび飲み屋あるいは職場からの帰る途中での手持ちぶさたに電話をかけてよこしてくる.内容はこれまでは「気にいったコがいて,手紙を出したのだけど『読まずに捨てた』と言われた!ひどくないか?」というようなものだった.学生の頃から恋文アプローチで,という古典派.「今どきラブレターかよ」と思わんでもない.
しかし,ゆうべは「職場の上司から『親戚の子で紹介したいコがいる.連絡を取ってもらえないか?』って言われたんだけど…」というものだった.「こういうのって,どうしたらいいんだろ?」と.
その上司からは,お相手の写真も見せてもらったという.そいつ的には「中の上」との評価.上司曰く,OGにスッチーの多い短大を卒業し,現在,どこかの会社の受付嬢をしているのだが,女子校生活が長くて,男に奥手で出会いもないらしいから,一つ,逢ってみてくれないか,とのこと.
ヤツ「そういう経歴で『男関係がない』ってことないよなぁ?」
フツーにお前よりはあるよたぶん,と口にするのを思いとどまった.仮に,その女性が奥手(「おくて」は「晩稲」か?)であっても,ヤツの非モテ具合と比較すればおそらくは一枚以上上手だろう.
オレ「で,どうしたいの?」
ヤツ「う〜ん,こういうのって断ったらダメかな?
プチッ,と毛細血管が切れる.
ヤツ「いざ連絡とってさぁ『やっぱり会いたくない』って言われたらつらいし」
お前は少女か!オレ完全に切れる.
オレ「そう思うんなら,さっさと断りゃいいさ.『傷付くのが怖い』とか思うんならよぉ!」
こちらの怒りの意味をヤツも感じ取ったか,「やっぱり会った方がいいかな?でも,今,忙しいんだよな…」と前言を翻し始める.オレ的にはどうでもよくなって「寝るから,じゃあな」と電話を切った.
まぁ,フツーに考えて,ヤツのどういうところに何を感じてその上司が見合い(みたいなもんだ)を世話したのが分からないが,普段から「彼女が欲しい」と悶々として過ごし,やや時代錯誤のアプローチで気になるコには果敢にモーションをかける(古い…)ようなオトコが,写真判定で「中の上」なら即アポだろ.しかも,上司からの痛み入るべきご配慮だぞ?
非モテのくせに,いや非モテだからこそなのか,自分が追う展開じゃないと相手を受け入れられない.で,拒絶されるとなお深く追ってしまう.さらに,深追いして自分が「傷付く」.まぁ,自分が傷付いたくらいならいいが,相手を傷付けたら立派なストーカーだ.一方,こういう棚ぼた話には一瞬怯んでしまってまともな対応ができない.
要するに,他人が接触しやすい自分のありよう(見てくれがいいとか,経済力があるとか)という属性を持ってない/持とうとしないくせに,相手への要求水準が高すぎるのだと思う.これはなにも上述の電話男に限らず,オレもそういう要素を持っていると思う.
以前,d:id:h2so4:20050122#p1で書いた「とある事情でオサレしなければならなく」なったのは,電話男と同様,職場の上司から見合いを勧められたからだ.今までなら,こういう話はどういう筋から入ろうと,「めんどくせぇや」と何となくうやむやにしていただろうが,今回は「もしかしたら意外に掘り出し物かもしれねぇよ」と気持ちを入れ替えたからだ.コーディネーターの同僚女子に「秋葉系以下」と言われたなりだって,「こんなもん,こだわりだしたら切りがねぇし,またこだわりだすのが己の業」と思うからこそ「裸で表歩いてるわけじゃねぇんだから構うめぇ」とボロで通していたわけ.
所詮,こちらの思い上がりだが,「どうせオレのことなんかわかるヤツなんていねぇよ」とずーっと思い込んでいた.ただ,「思い上がり」というよりは「あきらめ」の方が近い気分.だが,世間からは「そんなてめぇみたいに拗ねてる野郎は勝手に拗ねてやがれ!」と罵倒される.「おめぇに何が分かる!」と逆上してはみたものも,「そうやって突き放されてくれるうちが華」とも考え直したりもした.そこでここは一つ「乗ってみようじゃねぇか」と受けたお見合い.
まぁ,結果として相手の女性は無趣味で「何をしてるのが楽しいんですか?」「う〜ん,職場の同僚とか上司とか,中学のときの友達と一緒にごはん食べたり,遊びに出かけることかな」という『天体観測』とか『愛という名のもとに』とかの世界を地で生きている人だったので,こりゃあオレとは合わねぇなぁと思ったからそれっきりになっている.言葉は悪いが「人はいいんだろうけど,あまりにも凡庸すぎるし,退屈.そりゃ,あなたは楽しいだろうが,あなたのことやあなたの友人・職場の人たちを知らないオレにいくらその楽しさを伝えようと努力したところで,『あぁ,そうですか』としか言えねぇよこちとらは」だ.それでも,時間のムダだったとは思わない.そういう人もいる,ということを知ることができたから.そう感じるくらいには大人になった,ということなんだろうか.
あぁ,全然まとまんない!本当に文章がヘタ!