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 ニューアカを知りだした高校・浪人時代にものすごく読みたかった本だったのに,小遣いでは手が届かなかった一冊だった.勁草書房のこの手の本は「序に代えて」までは読み進めるのだが,その先で止まる傾向あり.浅田彰の『構造と力』しかり(爆)

 現代物理(の主に理論面)で起きた「人間ばなれ」傾向(対象が肉眼では確認できないような微小世界を取り扱うようになってきたこと)と「人間へのはね返り」(理論を応用する段階で,現代物理の成果が社会生活・活動に大きな便益をもたらした一方で原子力のように扱い方によっては人類滅亡の危機にさらされるようなリスクも抱え込んだこと)についての序論,アルキメデスケプラープランクに古代・近代・現代の物理を語らせる「第1話」まで.すごく読みやすい.