読了：さそうあきら『コドモのコドモ』

　さそうあきらは，絵はさほど好きではないのだけれど，『神童』も含めて子どもの心理描写がすごくいいと思う（←また「いい」などという言葉でごまかしているが）

コドモのコドモ (1) (ACTION COMICS)

コドモのコドモ (2) (ACTION COMICS)

コドモのコドモ (3) (ACTION COMICS)

　あまり書くとネタバレになるので，あらすじを暴力的にまとめておくと「小学5年生がセックスして妊娠して出産する」というストーリー．
　妊娠・出産等の周辺に主人公の姉の堕胎や主人公の子どもらしい初恋，主人公のクラス担任教師が抱える学級運営上の悩みなどが交差していく．
　主人公やクラスメイトたちから見た仲間への・大人への・赤ちゃんへの視線や心理については，あとは読んでもらうしかない．
　ついでに『神童』も文庫版をご紹介．これも，主人公は天才小学生ピアニストなのだが，無邪気で無鉄砲なようでいて，でも次第に大人になっていく少女の様子が繊細に描かれていると思う．

神童 (1) (Action comics)

神童 (2) (Action comics)

神童 (3) (双葉文庫―名作シリーズ)

神童 (4) (Action comics)

　しかし，さそう作品では目下『マエストロ』なんである．新刊が待ち遠しい！

マエストロ (1) (ACTION COMICS)

マエストロ 2 (アクションコミックス)